関東大震災から100年 大震災の傷跡をたどる

2023年11月23日

三浦半島活断層調査会 一般公開講座/案内・解説:布施憲太郎さん

青線は見学ルート、丸付数字は見学地点(ジャンプリンク番号に対応)。

関東大震災から100年 大震災の傷跡をたどる

@深田台 横須賀市自然・人文博物館 A旧横須賀高女跡 B中里神社〜うらが道 C諏訪大神社 D延命地蔵尊 E汐入の崖と港町公園



@深田台 横須賀市自然・人文博物館


深田台にあった海軍病院は震災の時の火災で焼失。東京湾要塞サイトより 横須賀海軍病院

大正関東地震の原因となったフィリピン海プレートが沈み込む相模トラフ。
深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

横須賀市街地の台地は逗子層が広く分布し、より若い横須賀層が部分的に分布する。
横須賀層からは貝化石が豊富に産出するほか最初に記載されたナウマンゾウなど哺乳動物化石も発見されている。
(塩井コメント)パネルで「宮田層の露頭」と記されている写真の傾斜した層は上総層群の「林層」※現在論文化中。
宮田層で年代測定された船久保タフのU-Pb年代は約60万年前でこちらが正しい※2025年論文化予定。
宮田層は約80万年前〜約30万年前の数回の海進・海退を記録していると考えられる。
宮田台地で横須賀層に相当する層準は海成段丘堆積物最下部を構成する。
「宮田層の露頭」と記されている写真の傾斜した層の傾斜不整合を介した直上が横須賀層(下末吉層相当)相当層準。

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

深田台 横須賀市自然・人文博物館

ナウマンゾウの復元骨格レプリカ。
(塩井コメント)1966年に千葉県印旛郡印旛村瀬戸で発見された骨を元に1968年に国立科学博物館により復元された骨格のレプリカ。
深田台 横須賀市自然・人文博物館

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A旧横須賀高女跡


横須賀高等女学校では震災で17名死亡。その内、汐入の崖崩れで生徒8名と教師1名が遭難。倒壊を免れた校舎は避難所に。
旧横須賀高女跡

青少年会館建設時に掘り出された横須賀高等女学校の標柱。
旧横須賀高女跡

旧横須賀高女跡

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B中里神社〜うらが道


震災で倒壊して再建された中里神社の鳥居。
中里神社

中里神社

倒壊した鳥居の支柱を使用して「大正十二年九月一日關東大震災鳥居倒潰改築記念」と彫られた標柱
中里神社

中里神社

うらが道

うらが道

うらが道沿いに露出する逗子層の泥岩。北北東側に緩傾斜する。
うらが道

旧聖ヨゼフ病院付近には震災当時横須賀市役所が有ったが、震災で倒壊し小川町の現在地に移った。
「ふるさと横須賀/石井昭」より 関東大震災@
(塩井コメント)聖ヨゼフ病院跡に残る明治天皇が行幸の際に献上する水を汲んだ井戸。
うらが道

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C諏訪大神社


「関東大震災の跡と痕を訪ねて」より 横須賀市緑ヶ丘 諏訪大神社(おおかみしゃ)の記念碑
左側は風化破砕が進んで傾斜方向(写真奥側)に移動が見られ、金網で保護された逗子層の露頭。
諏訪大神社

震災後に神社を再建したことが判る「大正十五丙寅年一月再建」と彫られた鳥居。
諏訪大神社

「大正大震災記念碑」神社再建五か月後に建立。
諏訪大神社

諏訪大神社

諏訪大神社

「大震災避難記念碑」
諏訪大神社

震災時の火事で下町一帯が焼け神社に避難した43名の名が刻まれる記念碑の台座。
諏訪大神社

境内に見られる逗子層より新しい横須賀層の露頭。
諏訪大神社

横須賀層は逗子層より固結が弱く貝化石(破片が多い)を豊富に含む。
(塩井コメント)約12万年前の下末吉海進時に堆積した横須賀層大津砂泥部層。炭酸カルシウムでコキナ状になり浸食されにくい。
諏訪大神社西側の緑ヶ丘女子中学校北側の大津砂泥部層からはニホンムカシジカの角化石が発見されている。
「横須賀市内産のニホンムカシジカ角化石/長谷川善和・蟹江康光(横須賀市博研報1976)」
諏訪大神社

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D延命地蔵尊


延命地蔵尊

延命地蔵尊

「大震災殉職者霊」碑。大正十四年九月一日建立で、45名の殉職者の名が彫られている。
「関東大震災の跡と痕を訪ねて」より 横須賀市本町 延命地蔵堂の大震災殉難者霊碑
延命地蔵尊

延命地蔵尊

汐入駅

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E汐入の崖と港町公園


大正関東地震の震動で大規模ながけ崩れを起こした汐入の崖。
復旧後も逗子層が露出する長い崖が有ったが平成22年度〜令和元年度の急傾斜地崩壊対策工事で擁壁に覆われた。
神奈川県立歴史博物館サイト 横須賀駅裏側の山崩れ(震災時)写真
神奈川県立歴史博物館サイト 関東大震災で発生した汐入付近のがけ崩れ(博物館所蔵絵はがき)
朝日新聞DIGITAL 1923年、関東大震災で焼け野原となった横須賀市中心部※左側が汐入付近のがけ崩れと推測される。
汐入の崖

汐入の崖

擁壁の北側に残存する逗子層の露頭。緩やかに北側に傾斜している。
汐入の崖

斜面に崩土が残る範囲。
汐入の崖

昭和四年に汐入二丁目一番地に建立され、昭和十一年十一月に現在地の港町公園に移設された「大震災遭難者供養塔」
「関東大震災の跡と痕を訪ねて」より 横須賀市汐入町 港町公園の大震災遭難者供養塔など
港町公園

港町公園

遭難者50名の名が彫られた石碑。
港町公園

大正十三年四月二十四日に建立された「大震災遭難追善地蔵尊」碑。
港町公園

「大震災遭難追善地蔵尊」。
港町公園

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